クラウド移行支援とは何か、社内システムへの影響や費用相場について解説します。移行の流れや注意点、コスト感を事前に知りたい担当者の方は参考にしてください。
クラウド移行とは、従来は自社でサーバーやネットワークを構築・運用していた社内システムを、インターネット経由で利用できるクラウド環境へ切り替えることです。
必要なリソースを必要な分だけ利用できるため、人材確保や維持管理の負担を抑えつつ、柔軟で効率的なIT運用を実現できます。
クラウド移行により、社内システムはインターネット環境があれば場所を問わず利用できるようになります。従来のオンプレミスと異なり、社内で複雑な環境構築を行う必要がなく、オフィスに限らず、自宅や出張先など場所を問わず安全にアクセスできます。多様な働き方を支える柔軟なIT環境を実現できるでしょう。
加えて、コスト面にも違いがあります。オンプレミスではサーバーの購入・保守に固定費がかかりますが、クラウドでは利用した分だけ費用が発生する従量課金モデルが一般的です。必要なリソースを必要な分だけ調達できるため、無駄なコストを抑えた運用が可能になります。
また、事業の成長やニーズの変化に合わせて、システムリソースを柔軟に拡張・縮小できる点も大きな変化です。繁忙期に合わせてリソースを増やし、閑散期には縮小するといった対応が、オンプレミスと比べて容易に行えます。
クラウド移行は、一般的に以下の流れで進みます。
移行作業は専門知識が求められる工程が多く、社内リソースだけで対応が難しいケースも少なくありません。各工程を確実に進めるためにも、専門家の支援を活用することが重要です。
クラウド移行にかかる費用は、初期構築や設定を中心に発生します。ハードウェア設置が不要なため、オンプレミスより抑えやすいものの、一般的には20万〜100万円程度が目安※です。
クラウド移行において費用が発生する項目は以下のとおりです。
費用は移行規模やデータ量、採用するクラウドサービスによって大きく変動し、大規模移行では高額になる場合もあります。適正な費用で移行するには、複数社から見積もりを取ることが重要です。
クラウド移行により柔軟なIT環境を実現できる一方、移行後も監視・保守運用は継続して必要です。社内に情シスやエンジニアのリソースが不足している場合は、移行から運用まで一括して対応できる会社に依頼するのがおすすめです。
ITシステムの運用・監視・保守を専門事業者に委託できるMSPサービスでは、移行支援から運用までまとめて対応しているケースも多くあります。一貫して任せることで引き継ぎのコストや情報の断絶を防げるので、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
運用体制から選べるMSPサービスを紹介する当メディア『とまRun365』では、インフラ保守・運用の内容などの基礎知識を紹介しています。併せてチェックし、スムーズな保守・運用の参考にしてください。
Q 業務システムを止めずにクラウドへ移行することはできますか?
A
完全に停止時間をなくせるかはシステム構成によって異なります。
事前同期や段階移行、切り替え時間帯の調整などで影響を抑えられる場合があるため、許容できる停止時間を要件として整理しておきましょう。 許容停止時間、依存システム、データ同期を分けて見ると、切替判定やロールバックが結果へ与える影響も切り分けやすくなり、移行時の停止リスクと支援範囲を整理しやすくなります。 クラウド移行・支援の条件を比較するときは、移行後の監視と対象範囲を分けて見ることで、結果の差がどこから生じたか把握しやすくなります。
Q オンプレミスのシステムをすべて一度にクラウド化する必要はありますか?
A
必ずしも一度に移行する必要はありません。
業務への影響や依存関係を確認し、移行しやすいシステムから段階的に進める方法もあります。 オンプレミスを残したハイブリッド構成も選択肢です。 許容停止時間の数値や有無だけでは判断しにくく、依存システム・データ同期・切替判定・ロールバックも比較要素に含めると、移行時の停止リスクと支援範囲を整理しやすくなります。 対象範囲と許容停止時間の関係も、クラウド移行・支援を判断する際の前提に含まれ、条件が変わると評価も変わる点に注意が必要です。
Q クラウドへ移行した後の監視や保守も支援してもらえますか?
A
移行支援から監視・運用まで対応する事業者もあります。
移行と運用を別会社に分ける場合は引き継ぎが必要になるため、運用設計や監視項目まで移行計画に含めておくとスムーズです。 許容停止時間と依存システムに加え、データ同期、切替判定、ロールバックまでを実際の運用条件として分けて評価すると、移行時の停止リスクと支援範囲を整理しやすくなります。 許容停止時間の違いを比べる際は依存システムも同じ条件で見ることが、クラウド移行・支援の判断基準をそろえるうえで重要です。
Q クラウド移行前に、社内で整理しておくべき情報は何ですか?
A
サーバー構成、利用中のアプリケーション、データ量、ネットワーク、バックアップ、他システムとの連携を整理しておくことが重要です。
利用状況が不明なシステムも含めて棚卸しすると、不要な移行コストを抑えやすくなります。 許容停止時間、依存システム、データ同期の優先度は案件ごとに変わるため、切替判定とロールバックも合わせて見ると、移行時の停止リスクと支援範囲を整理しやすくなります。
Q クラウドへ移行すれば、サーバー保守は不要になりますか?
A
ハードウェア管理の負担は減りますが、監視、バックアップ、権限管理、セキュリティ設定、障害対応などの運用は引き続き必要です。
移行後に誰がどこまで管理するかもあわせて決めておきましょう。 比較の前提として許容停止時間・依存システム・データ同期・切替判定・ロールバックを切り分けて整理すると、移行時の停止リスクと支援範囲を整理しやすくなります。 クラウド移行・支援については、データ同期だけでなく切替判定が変わる場面も想定すると、同じ基準で判断しやすくなります。
※1 金融機関などで求められる、厳格なセキュリティ基準のこと。参照元:TOPPANエッジITソリューション公式HP(https://www.holdings.toppan.com/ja/news/2024/02/newsrelease240220_1.html)
※2 クラウドサービス向けの国際的なセキュリティ認証のこと。参照元:TOPPANエッジITソリューション公式HP(https://www.tsi.toppan.com/service/reason/center/index.html)