インフラ保守・運用の基本から、監視・メンテナンス・障害対応の具体的な業務内容、費用相場、外部委託(MSP)やクラウド移行の活用法までをわかりやすく解説します。この記事を参考に、運用負担の軽減方法や適切な体制づくりのポイントを理解しましょう。
インフラ保守・運用とは、サーバーやネットワーク、データセンターなどのIT基盤を安定して稼働させるための業務を指します。日常的な監視や管理を行い、障害発生時には迅速に対応することで、システムの安定性や可用性、性能を維持するのが主な業務内容です。
インフラ運用について、3つの業務内容を解説します。
インフラ運用の主な内容として、システムの監視が挙げられます。サーバーやネットワークの稼働状況を常時監視し、異常を早期に検知・対応します。
日常的なメンテナンスとしてバグ修正や設定変更、システムアップデートを行い、性能やセキュリティを維持・向上させます。
障害発生時には、迅速な一次対応で復旧を図ります。その後、原因分析や再発防止策を講じる二次対応まで担うことも、インフラ運用に含まれます。
インフラ保守・運用は、監視・メンテナンス・障害対応など継続的な業務が発生します。日常的な監視を外部に委託することで、自社の情シス業務にかかる負担を軽減でき、IT人材の継続的な確保にもつながります。
こうしたインフラ運用の負担を軽減する手段としておすすめなのが、ITインフラの監視・保守運用を中心に外部委託できるMSPサービスです。当メディアでは、IT運用体制から選べるおすすめのMSPサービスを紹介。インフラ保守を任せたい方はぜひ参考にしてください。
インフラ保守とは、サーバーやネットワークなどのITインフラを長期的に安定稼働させるための業務です。インフラ保守の費用相場は、システム開発費の5〜15%程度を年間保守費用として見込むのが一般的※といえます。インフラの運用・保守コストが増える主な理由は「システムの規模」「複雑さ」「サポート内容」です。
オフショア開発の活用やクラウドサービスへの移行により、インフラ管理の負担そのものを減らすことで、長期的なコスト削減につながるでしょう。
アラート対応代行とは、監視システムが検知した異常に対し、専門オペレータが初動対応を行う業務のことです。アラート発生時には即座に内容を確認し、影響度に応じた対応や関係者への連絡・エスカレーションを実施します。
アラート対応代行のメリットは、システム障害や異常発生時にも、24時間365日体制で迅速な初動対応が可能になる点です。ただし、業務を任せきりにするとシステム理解が社内に蓄積されにくくなるため、定期的な報告や情報共有の仕組みを設けることが求められるでしょう。
ITインフラとは、企業や組織でITを活用するための基盤となる設備や仕組みの総称を指します。ITインフラを構築することで、企業の業務効率化や売上向上を図ることが可能です。インフラ構築の流れは、要件定義から運用までを段階的に進めるのが一般的といえます。
なお、インフラ運用を実施する場合は、トラブルを未然に防ぐことや、トラブル発生時の対応をマニュアル化しておくことが重要です。
クラウド移行支援とは、自社でサーバーやネットワークを構築・運用していた社内システムを、インターネット経由で利用できるクラウド環境へ切り替えるサービスです。
クラウド移行により、社内システムはインターネット環境があれば場所を問わず利用できるようになります。従来のオンプレミスと異なり、社内で複雑な環境構築を行う必要がなく、在宅勤務や出張先からも安全にアクセスすることが可能です。
移行にかかる費用は移行規模やデータ量、採用するクラウドサービスによって大きく変動するため、コストの適正化を図るなら複数社から見積もりを取ることが重要です。
SRE(サイト信頼性エンジニアリング)とは、ソフトウェア開発の手法をIT運用に取り入れ、システムの信頼性と運用効率を高める考え方です。SREは、大規模・高可用なシステムを安定して運用しつつ、機能改善との両立を実現する手法としても注目されています。
SREの目的は、システムの信頼性を数値で管理しながら、開発と運用のバランスを取ることです。DevOps・QAとSREの違いについては、以下のページで詳しく解説しています。
クラウド運用サービスでは、システムの監視や障害対応に加え、セキュリティ運用やコスト管理まで幅広く委託できます。
エンジニアの負担を軽減するには、自社に必要な業務範囲を整理して適切なサービスを選ぶことが大切です。
順を整理する工程が必要になる場合があります。現状把握から支援できる事業者を選ぶと、属人化している運用ルールも含めて外部委託へ移行しやすくなります。
Q インフラ保守は、監視や障害対応だけ外部に任せることもできますか?
A
可能です。
インフラ保守は、監視・アラート通知・一次対応・障害復旧支援など、負担の大きい業務だけを切り出して委託する方法もあります。 自社に残す業務と任せる業務を整理しておくと、過剰な委託を避けやすくなります。 一次対応、障害復旧、監視対象は相互に影響するため、アラート対応と対応時間まで含めて条件差を整理すると、委託範囲と自社に残る作業を比較しやすくなります。 インフラ保守については、アラート対応だけでなく対応時間が変わる場面も想定すると、同じ基準で判断しやすくなります。
Q クラウドとオンプレミスが混在していても、保守をまとめて任せられますか?
A
対応できるMSPサービスもあります。
クラウドとオンプレミスが混在する環境では、監視方法や障害時の連絡先が分かれやすいため、環境全体を把握できる事業者かどうかを確認することが重要です。 同じ仕様でも対応時間や監視対象が変わると結果が変わることがあるため、アラート対応・一次対応・障害復旧まで含めて比べると、委託範囲と自社に残る作業を比較しやすくなります。 インフラ保守の条件を比較するときは、障害復旧と自社担当範囲を分けて見ることで、結果の差がどこから生じたか把握しやすくなります。
Q 24時間365日のインフラ保守は、どのような企業に必要ですか?
A
夜間や休日も止められないECサイト、SaaS、基幹システムなどでは、24時間365日の監視や初動対応を検討する必要があります。
すべてを常時対応にせず、休日・夜間だけ外部に任せる方法もあります。 判断時は対応時間だけではなく、監視対象、アラート対応、一次対応、障害復旧を組み合わせて見ることで、委託範囲と自社に残る作業を比較しやすくなります。 自社担当範囲と対象範囲の関係も、インフラ保守を判断する際の前提に含まれ、条件が変わると評価も変わる点に注意が必要です。
Q 構成図や手順書が整っていなくても、インフラ保守を外注できますか?
A
相談は可能ですが、委託前に構成や対応手順を整理する工程が必要になる場合があります。
現状把握から支援できる事業者を選ぶと、属人化している運用ルールも含めて外部委託へ移行しやすくなります。 監視対象とアラート対応が同じでも、一次対応・障害復旧・対応時間の条件が違えば評価は変わるため、複数条件を合わせると、委託範囲と自社に残る作業を比較しやすくなります。 対象範囲の違いを比べる際は監視対象も同じ条件で見ることが、インフラ保守の判断基準をそろえるうえで重要です。
※1 金融機関などで求められる、厳格なセキュリティ基準のこと。参照元:TOPPANエッジITソリューション公式HP(https://www.holdings.toppan.com/ja/news/2024/02/newsrelease240220_1.html)
※2 クラウドサービス向けの国際的なセキュリティ認証のこと。参照元:TOPPANエッジITソリューション公式HP(https://www.tsi.toppan.com/service/reason/center/index.html)