ITインフラとは何か、基礎知識や構成要素・役割、構築の流れを解説します。また、安全性・BCP・運用時の注意点など実務に役立つポイントを網羅的に紹介しますので、ITインフラについて理解を深めたい人はぜひ参考にしてください。
ITインフラとは、企業や組織でITを活用するための基盤となる設備や仕組みの総称です。パソコンやサーバー、ネットワーク機器といったハードウェアだけでなく、OSやミドルウェアなどのソフトウェアも含まれます。
データの保存や通信を支える重要な役割を担っており、安定した業務運営にはITインフラが欠かせません。情報漏えいやサイバー攻撃を防ぐ観点から見て、セキュリティ対策もITインフラの重要な要素といえます。
ITインフラを構成する代表的なハードウェアとして、パソコン、サーバー、ストレージ、ネットワーク機器が挙げられます。
システムの目的・利用者数・アクセス負荷・セキュリティ要件などを明確化し、現状環境の課題を洗い出します。
ここでの精度が後工程の設計・コストに直結するため、関係者との合意形成を丁寧に進めることが重要です。
要件をもとにハードウェア/クラウド・ネットワーク・サーバーOS・ミドルウェアなどを選定し、構成図・冗長化・可用性・セキュリティ構成を設計します。
スケーラビリティや運用性にも考慮したアーキテクチャ設計を行うことが求められます。
設計書に基づき機器の設置・サーバー構築・ネットワーク設定・ミドルウェア導入を行い、必要なソフトウェアやセキュリティ設定も同時に実装します。
テスト環境で動作検証を行い、品質と安定性を確認します。
機能テスト・負荷テスト・セキュリティ検証を経て、本番環境へのリリース準備を行います。
運用監視体制・バックアップ計画を整え、移行後の監視・保守ルールを確立し、安定稼働後は運用改善を行います。
ITインフラ構築では「安全性」「快適性」「BCP」の3点に注意が必要です。
情報漏えいやサイバー攻撃を防ぐため、技術的なセキュリティ対策に加え、社員のセキュリティ意識向上も欠かせません。安定した動作や使いやすいUIを確保し、生産性を下げない環境を整えることも重要です。
災害や障害発生時でも事業を継続できるよう、IT-BCPを含めたBCPを策定し、バックアップ体制や復旧手順を明確にしておく必要もあるでしょう。
インフラ運用で注意するポイントとして、2つ挙げられます。
1つ目がトラブル対応をマニュアル化することです。障害や不具合を避けるのは困難なことが多く、対応手順を事前に整理しておくことで、迅速な復旧と被害の抑制につながります。
また、マニュアルを作成することで、担当者ごとの対応差や属人化防止につながります。
2つ目はネットワークやシステムを常時監視することです。監視体制を整えることで、不正アクセスやウイルス感染、性能低下などの兆候を早期に把握できます。問題を未然に防ぐことが安定したインフラ運用には欠かせないといえます。
ITインフラの構築は一度完成すれば終わりではなく、障害対応・保守管理・常時監視など、継続的な運用業務が発生します。自社で対応しようとすると、専門人材の確保やコストが想定以上にかかるケースも少なくありません。
構築から運用まですべてを外注すると費用が膨らみがちですが、運用フェーズだけをMSPサービスに委託することで、コストを抑えながら安定した運用体制を整えられます。ITシステムの監視・保守・障害対応を専門事業者に任せることで、社内リソースを本来の業務に集中させることも可能です。
運用体制から選べるMSPサービスを紹介する当メディア『とまRun365』では、インフラ保守・運用の内容などの基礎知識を紹介しています。併せてチェックし、スムーズな保守・運用の参考にしてください。
Q インフラの構築会社と運用会社は、別々でも問題ありませんか?
A
別々でも運用できますが、構成情報や設計意図、障害時の対応方針を正しく引き継ぐ必要があります。
構築段階から運用担当を交えて、監視項目や手順書を整えておくと引き継ぎ時の抜け漏れを減らせます。 比較の前提として設計・構築範囲・監視・変更管理・障害対応・運用手順を切り分けて整理すると、委託範囲と自社に残る作業を比較しやすくなります。 設計・構築範囲と監視の関係も、インフラ構築・運用を判断する際の前提に含まれ、条件が変わると評価も変わる点に注意が必要です。
Q インフラ構築の要件定義で、運用方法まで決める必要がありますか?
A
安定運用を考えるなら、構築時から運用を想定しておくことが重要です。
監視対象、バックアップ、障害時の連絡経路、メンテナンス時間帯などを決めておくと、稼働後に運用ルールを作り直す負担を減らせます。 監視だけを基準にすると設計・構築範囲や変更管理による差を見落とすことがあるため、障害対応・運用手順まで含めて評価すると、委託範囲と自社に残る作業を比較しやすくなります。
Q 既存インフラを作り直さず、運用だけ改善することはできますか?
A
可能な場合があります。
監視設定の見直し、運用手順の標準化、アラートの整理、定型作業の外部委託など、既存環境を維持したまま改善できる項目もあります。 既存環境へ追加する場合は、接続・データ・設定の互換性だけでなく、切替時の停止時間や将来の増設方法も確認すると、初期費用だけでは見えない移行負担を比較できます。 実際の判断では監視、運用手順、設計・構築範囲に加え、変更管理と障害対応の条件差も含めて考えることで、委託範囲と自社に残る作業を比較しやすくなります。
Q 監視設計は、システムが稼働してから考えてもよいですか?
A
稼働後でも設定できますが、構築時に監視対象やしきい値、通知先を設計しておくほうがスムーズです。
リリース直後から異常を把握できるよう、テスト段階で監視動作まで確認しておくと安心です。 設計・構築範囲だけで決めるのではなく、監視・変更管理・障害対応・運用手順も同じ前提で確認し、条件差を分けて見ることで、委託範囲と自社に残る作業を比較しやすくなります。 インフラ構築・運用については、障害対応だけでなく運用手順が変わる場面も想定すると、同じ基準で判断しやすくなります。
※1 金融機関などで求められる、厳格なセキュリティ基準のこと。参照元:TOPPANエッジITソリューション公式HP(https://www.holdings.toppan.com/ja/news/2024/02/newsrelease240220_1.html)
※2 クラウドサービス向けの国際的なセキュリティ認証のこと。参照元:TOPPANエッジITソリューション公式HP(https://www.tsi.toppan.com/service/reason/center/index.html)